望郷
2009年 08月 12日
花を替えたり草むしりをしてお参りしたあと、24年間住んでいた家の跡地の前を通ると、そこにはショベルカーが!
5年前国道バイパスのため立ち退いたあと家が解体されるまでは帰省できず、次に見たときにはすでに更地。
それからは帰省の度に見ていても、工事はまだうちの方までは進んでいなくてあまり変わった様子もなく、毎回草が生い茂った空き地だけを見てました。
それが、いよいよ周辺も整備されてトンネルもでき、こうして2才から結婚するまで住んでいた「私の実家の跡」は無くなろうとしていました。
庭から見ていた景色。
高台から望む瀬戸内の青い海、転々と浮かぶ島。
船が行き来している海の手前には電車や国道を車が走り、毎年夏休みの写生は決まってこの景色でした。
子どもの頃は夏になると汗をかきかき延々と続く坂を上りながら、「うちはどうしてこんな高台にあるんだろう」と嫌で仕方なく、どんなに我が家を訪れた大人たちが「素敵な眺めですね」と褒めたたえようとも「平地の方が絶対いい!」と思ったもんでした。
あんな景色を見下ろせる家はそうそうない、と大人になってからはその素晴らしさもわかる。(苦笑)
そして、、、父との思い出もこの家に住んでいた間だけ。
次に帰省したときには跡形も無くなっているだろうけど、
私の目に焼きついているその景色はきっと死ぬまで忘れないでしょう。
by takagame
| 2009-08-12 08:30
| どっちでもないタイム